五月も、もう終わり頃。



「あっちぃー。まだ夏じゃないよなぁ?」



タオルで汗を拭きながら亘が言った。




「ホントに暑すぎでしょ」




手をうちわ替わりにしてパタパタと動かしている桔平が答えた。



二人は一試合目が終わった所だった。



一試合、前半と後半があって二人はバスケ部という事で両方出たらしく汗の量が半端ない。




「お疲れー!」




笑顔で美風が言った。



最近、美風はやたらと亘に絡むようになった気がするのは気のせいかな?



「二人はいつから試合?」




桔平がうちらに向かって言った。