君と過ごした日々【完】

葉桜君かぁ。



その時、桔平君があたしの顔を見て一瞬動きが止まったあと、あたしの方に近づいてきた。




うそ、なんでこっちに来るの?!




あたしの頭は少し混んがらがる。




そして、あたしの前で止まった。




「君、入試の時に赤いボールペン落とした人だよね?」



あたしに向かって笑顔で彼は言った。




「えっ、うん。あの時はあ、ありがとう、ございました」



カミカミになりながらお礼を言った。