「朝倉、そろそろ行こうか?」 「………今日行く相手って晃太郎たち?」 晃太郎ってのは萩くんの下の名前。 あたしに話しかけてきた萩くんを見て駿が言った。 「そ♪ 駿も行く?」 「オレ、パス。」 あたしの質問に即答して、駿はさっさと教室を出て行った。 「ちょっ、駿!?」 あたしの声も虚しく、駿の姿はすでになかった。 「…たくっ。 駿のバカ。」 駿の後ろ姿が消えたところを見ながらつぶやいた。