あいことば



「……ん!しん!!」




そう言って頭をペットボトルでたたかれた。








「……駿。」




「お前シカトすんな。」



そう言って、駿があたしの隣に座った。










あたしは、駿のレースが終わってからも、ずっとここに座っていろんな種目を見ていた。





お昼になっていたせいか、他の部員は荷物置き場に戻っていてあたしと駿が2人だった。









「駿、おつかれ。」




「ん。お前もな。」




駿がぐいっとペットボトルのアクエリアスを飲んだ。






「オレの走り、

ちゃんと見た?」



「………………」






「…は?

もしかして、ちゃんと見てなかったとか言う?」





駿のその言葉に、焦ってお茶をにごす。