「例えば、さっきみたいに教科書や本を読むために下をみるとき。 かならず右手で前髪おさえるよね。」 …ーたっ、確かに。 「あと、照れたときとか恥ずかしいときにも右手で前髪と目をおさえるよね。」 …ー確かにそうだ! 自分では全然気づかなかった。 「よく見てるんだなぁ。」 そう思っていたら、それが口に出ていたようだった。 今度は萩くんが顔を赤くさせて手をふる。 「いやいや、授業中のヒマなときに外をみると、ついでに見えるだけだよ。」 …ーめっちゃ必死に否定してる。 思わず笑ってしまった。