「2組目の人入って!」 係の人に呼ばれて、あたしはトラックに入った。 いつものように、スタブロを調整していく。 そして、試しにちょっと走ってみる。 なかなかいいかんじだ。 しばらくすると、アナウンスで選手紹介が始まった。 大会のときのように、まっすぐに手をあげて礼をした。 ふっ、と視線をゴールに向けると、ゴールの近くに駿がいた。 あたしは、それを見かけただけで力がわいてきた。