「持ってきてくれたの? ありがと。」 あたしはそう言ってベッドから立ち上がった。 「じゃあ帰るか。」 駿がそう言うのと同時に、2人分の荷物をひょいと抱え上げた。 「ちょっ、荷物ぐらい自分でもてるよ?」 あたしの言葉に、駿は笑いながら言った。 「今のお前じゃ、荷物もったらそのまんま倒れそうだろ? これくらい気にすんな。」 駿はさっさとくつを履き替えている。