あいことば



「帰り道に倒れられたら困るからな。」



駿の言葉を聞きながら、あたしはベッドに移動した。


駿はベッドの横に立っていたが、あたしが座ったのを確認して言った。





「…じゃあ、あとで来るから。」



それだけ言って、駿が離れていく。




あたしは、何も考えずに駿のシャツをつかんだ。



「…なに?」



駿がゆっくりと振り返りながら言った。


すごく、すごく優しい声でー……