もんもんとした雰囲気のなか、あっというまに時間が過ぎていく。
あまりに考えすぎていたせいで、かなりおかしな行動をとっていたと思う。
ーー英語の時間ーー
「…くら、朝倉?」
その声ではっと我にかえった。
声の主は、隣の席の萩くんだった。
今は隣の席の人と机をつけてなにかやっているらしい。
「ごめん、萩くん。」
そういって教科書をめくる。
…今なにやってるんだっけ…?
もんもんと考えていたせいで、何も聞いていなかった。
それに気づいたのか、萩くんがプリントをさしだした。
「はい、朝倉の分。
これを2人でうめていけって。」
「ありがと。」
そういってプリントを受け取る。
なんかめっちゃ話聞いてなかったみたいで恥ずかしいな…
そう思いちょっとうつむく。
質問形式か。
ざっと問題に目を通す。
そのとき、くすっと笑う声が聞こえた。

