走りなれていないあたしは、あっという間に追いつかれてしまった。 腕をつかまれたあたしは、その反動で止まらざるをおえなかった。 さらに逃げようとしたけど、泣いているせいで力が走らなかった。 「………………」 駿くんは無言で、あたしはただ泣き続けていた。 「…あんま1人で泣くなよ。」 駿くんはそう言って、手に持っていたタオルをあたしの頭にかけた。