あたしはそんな亮ちゃんがキッチンに向かうのを見てから、再び視線をテレビに戻した。 亮ちゃんが冷蔵庫を開けて、飲み物をコップについでいる音がする。 あたしも特に話すことがなくて、2人ともだまったままだった。 聞こえるのは、テレビから聞こえる楽しそうな笑い声だけだった。 沈黙を破ったのは亮ちゃんだった。 「…しんはさー…」 いきなりだった。