ーーー… 「しん~、ただいま♪ もう! 何で先に帰っちゃったの?」 りんの、そんな声があたしの部屋のドアのところから聞こえる。 「…あれ? もう寝ちゃった? そっか、おやすみ♪」 そう言って、りんは静かにドアをしめた。 りんがドアを閉めたのを確認して、あたしは寝返りを打った。 この日、 あたしは生まれて初めて りんを無視した。