「久しぶりね。」

「お、おぉ。お、お前毎日ここで勉強してんの?」

動揺してるのがばれないように精一杯平静を装う。
そんな俺のことは気にしてない国枝。

「うん。ここ冷房きいてて涼しいし。」

どんだけ節約したいんだよ。
なんて心の中でつぶやく。

「じゃあ、俺も明日からここ来るわ。」

「?」

意味がわからないとでも言いたそうな国枝。

「涼しいんだろ?学校の扇風機だけじゃ暑いんだよ。」

「あぁなるほど。」

少しだけ頷いて国枝はちらりと時計を見た。

「あ、もう行かないと。それじゃあ。」

それだけ言って国枝は帰っていった。
小走りな後ろ姿を見ながら、
相変わらず愛想とかそーゆーの皆無だな。
なんて思った。