「これって…」 「まだ男か女かわかんねぇけど、これなら、使えるよな。」 優しさに、涙がこみ上げる。 あわてて手の甲で拭う。 「それに、鹿児島っていうのが分かる刺繍があれば、お前はここでお祝いしてもらったんだぞって、分かるだろ。」 「お祝い?」