「ちょっとっ~!!早く座ってくんない?ホームルーム始めれないんですけど~!!」 いつのまにか席についていた友果ちゃんが冷たい目で私に言った。 私はうつむいて手に力をいれた。 「はぁ、まあいい。長瀬はちょっと外に出ててくれ。」 先生は教卓の上の資料を見たまま私の方を見ないで言った。 なにが “まあいい” の? 意味がわかんない。 私は言われた通りに教室から出ていこうとした。 出ていくときにチラッと友果ちゃんの方を見たら友果ちゃんは口パクで私に言った。 “チクるなよ”