「ホント失礼だよ。バカにしてる」 プリンス様には鈍足のしもじもの気持ちがわからないんだ。 憤慨するわたしにユメちゃんが訊いた。 「どーすんの、朝練続けるの?」 「う……?」 憂鬱だけど、月面走りのままリレーに出るわけにはいかない。 「……うん」 渋々ながらうなずいた。 あー、悪夢だ……!