学校に着くと、私立なだけに随分な歓迎ぶりだった。
「おめでとうございます」と頭を下げる教員たちの頭は低い。
丹念に掃除されているのも分かる。
「ひな。やばいとこ来たね。」
「うん・・・怖い」
頭も身元も庶民な2人にとって、異世界そのものだった。
奇跡的に2人ともクラスが同じだったのを知り、それだけが今日の唯一の救いとなった。
しかも席も隣なのだ。こんなことは到底ないので、これから何か起こるんじゃないかという不安に駆られた。
部活してそうな髪型の人、絶対小説とか読んでそうな人、こいつ元ヤンっぽいなって人、たくさんいた。
クラスを見渡す限り、知っている人なんていない。
仮入学式の時の皆の顔なんて覚えていない。
人の顔を覚えないタイプだからだ。
ただ、一人だけ、別な中学だったけど顔を覚えている人がいた。
仮入学の時、緊張感で皆の姿勢がピーンと伸びている中、だるそうに机に伏せている男がいた。
ボウズだった。
そしてその人に、見覚えがあったのだ。
中学校の時に通っていた塾で、同じクラスだった。
なぜこの人が同じコースにいるのかというくらい、ふざけた野郎だった気がする。
ヤンチャで先生に良く本気で叱られていた。
最終的に塾自体止めてしまった。
ほとんどしゃべったことがないまま去っていき、それから一回も見たことがない、懐かしい存在だった。
一目で分かった。
しまいには、「なんでここのコース来たんだろう」と、バカ丸出しの発言までするしまつ。
「ほんとにお前はなんでこのコースに来たんだ」と私が言ってやりたかった。
そんなあいつは、どうやら隣のクラスのようで、このクラスにはその顔は無かった。
「おめでとうございます」と頭を下げる教員たちの頭は低い。
丹念に掃除されているのも分かる。
「ひな。やばいとこ来たね。」
「うん・・・怖い」
頭も身元も庶民な2人にとって、異世界そのものだった。
奇跡的に2人ともクラスが同じだったのを知り、それだけが今日の唯一の救いとなった。
しかも席も隣なのだ。こんなことは到底ないので、これから何か起こるんじゃないかという不安に駆られた。
部活してそうな髪型の人、絶対小説とか読んでそうな人、こいつ元ヤンっぽいなって人、たくさんいた。
クラスを見渡す限り、知っている人なんていない。
仮入学式の時の皆の顔なんて覚えていない。
人の顔を覚えないタイプだからだ。
ただ、一人だけ、別な中学だったけど顔を覚えている人がいた。
仮入学の時、緊張感で皆の姿勢がピーンと伸びている中、だるそうに机に伏せている男がいた。
ボウズだった。
そしてその人に、見覚えがあったのだ。
中学校の時に通っていた塾で、同じクラスだった。
なぜこの人が同じコースにいるのかというくらい、ふざけた野郎だった気がする。
ヤンチャで先生に良く本気で叱られていた。
最終的に塾自体止めてしまった。
ほとんどしゃべったことがないまま去っていき、それから一回も見たことがない、懐かしい存在だった。
一目で分かった。
しまいには、「なんでここのコース来たんだろう」と、バカ丸出しの発言までするしまつ。
「ほんとにお前はなんでこのコースに来たんだ」と私が言ってやりたかった。
そんなあいつは、どうやら隣のクラスのようで、このクラスにはその顔は無かった。
