なんで? もしかして、 理由なんてないのかな。 人が泣いてたら助ける、 翔君はそういう人だったんだ。 夕は立ち上がるとタンスの奥にしまってある手鏡を取り出した。 ...ひどい顔。 髪何てぐしゃぐしゃだし。 そういえば、 翔君の髪がストレートだったことなんてなかったな。 いっつもぐしゃぐしゃだった。 思い出して、フッと笑うと、夕は手鏡を机の上におく。 「出て、みるか...」 そして勢いをつけて部屋のドアを開けた。