「いつも一緒にいるから… そうなのかな、って。」 瀬川さんの声が震えているのが分かった。 ─瀬川さんも、不安なんだ…─ そりゃそーだ。 自分の好きな人に仲良くしてる女の子がいたら、私だって不安になる。 私は、不安そうな瀬川さんが、急に可愛そうになった。 「…違うよ。 蓮の好きな人、知ってるけど、私じゃないの。 大丈夫。私と蓮はただの幼なじみなだけだから。」 言えば言うほど、胸が苦しくなる。 傷が増えていく──。