家を出て高校へ向かう。
私の通う高校は、家から十分ほどの距離にある。

校門が見えてきた。
う~ん、どうしようかな。

みんなにばれるわけにはいかないし…

あれこれ思案していると、
「よ。はよ。」

友達と一緒に登校してきた青木に声をかけられた。

(わ~、どうしよう~!!)



―ドキドキドキドキドキドキドキドキ…

急に心臓の音がヒートアップする。
彼は友達とさっさと校門に向かう。

あ、いっちゃう―
そう思った時にはもう、私は彼の背中を呼び止めていた。

「…待って!!青木!!」
どうしよう!!



でも―


このままじゃいけないって言う気持ちを、押さえきれなかったんだ―。