【完】猫、拾いました。





な、な、な、な、何言ってんの!?




『猫ってこんな気持ちなのかなー』



のんきに言ってる場合じゃないでしょ!?



ひとりでテンパってる俺に咲良が目を向けた。








『直己さん?顔赤い……熱?』





──ピトッ!




「咲良ちゃん……!なにしてんのっ…!」




『熱をはかるには、おでことおでこが一番わかるんですよ?』






目の前には超かわいい子の顔。






「っ……」







なんてもん拾ってんだよ。







『熱はないみたいですねー……きゃっ!!』






気づいたら俺は、咲良ちゃんを抱きしめていた。