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それから俺たちは咲良をそっとしとくことにした。





「咲良ちゃん、大丈夫かな……」




それぞれの部屋に戻ることにして、今は時間をつぶしている。




「大丈夫だろ。」






それがさ、と直己は読んでた雑誌を閉じて俺に向かって言った。





「変なんだよね。」




咲良ちゃん。と言うと今度はドアをみる。





「なにが。」



「ほら…咲良ちゃん17でしょ?なのに知らない事が多すぎるんだよ……」





知らない事?




「例えば?」




「例えばねー……最近のニュースとか?」



「それは星太だってわかんねーよ。」







あいつテレビは天気以外みねぇし。







「そうかな………んじゃ学校は?咲良ちゃん、自分のことなんにも話してくれない…」






「直己が聞いても?」




直己は頷く。