【完】猫、拾いました。







「いつも1人分の朝ご飯なのに。」






直己が作った飯がきれいに並べてある。






「さて。食べようか。」




「「『いただきます。』」」







久しぶりに食べる朝ご飯。





「お天気おねーさんいないかな。」



「星ちゃんまたそれ~?」




ちろりと咲良をみる。





『…………』





……また箸が止まってる。





「咲良食べないのか?」



真琴が尋ねてる。



『……うん…。なんか食欲なくて……』





「食べろよ。咲良。」



少し低い声で言った。




『…竜…。』



無理だ、と言ってる顔をこちらにむけてきた。





「なら、無理して食わなくていい。」




『ほんと?』



俺はこくりと頷く。