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side蓮
『ハァハァ……走ったぁ……』
顔を真っ赤にして息を切らしている咲良。
『これで…よかったよね…』
竜に会う前に二人で約束した。
竜に会わないようにしようって。
「ん、咲良大丈夫?」
着物のまま無茶しちゃって。
ほんとバカ。
『う、うん、大丈夫だよ、多分…』
大丈夫ってそっちの大丈夫じゃないんだけどな……
「伝えられたか?」
『ん……もう決めたことだから……』
まだ真っ赤にして涙を浮かべている。
「おいで。咲良。よく頑張ったな。」
ふわりと優しく包んで頭を撫でる。
『ぐず……うぅ……れーくん……』
せっかくの着物も化粧も台無しだな(笑)

