「いや。俺も詳しくはわからない。ただ部屋にこもりっぱなしで出てこないって。ある意味死んでるんだろうけど。」
竜が……どうして……
「蓮、それは聞けないお願いだぞ?咲良とそいつ会わせたらどうなるかわかってんのか??」
あおが淡々と答えた。
もちろんそれは私もわかってる答えで。
『そうだよ、れーくん、もしこんなのパパにバレたらみんなに迷惑かけちゃう……』
れーくんと握っていた手に力が入った。
「わかってる…わかってるけど、作戦には竜が必要だと思う。それを助けられるのは咲良、お前だけだと思うんだ。」
あまりに真剣な目で見てきたから、意志が揺らぎそうになった。
私も……みんなに、竜に…
『会いたい……』

