【完】猫、拾いました。





──────コンコン


…無視か。


「入るよ。」



ってここ俺の部屋でもあるし…




昼間なのにカーテンはあいてなくて暗いまま。
布団にかぶさってるやつがいた。




「おい竜…ってお前!酒臭い!」



床に空き缶が何個か見えた。


「おい!竜!お前生きてんのかよ!?」




ゆさゆさ、と揺するが動じない。





「おいってば「んだよ、うるせぇな」




あ。起きた。




「俺、少しの間帰らないから。ここのことよろしく頼んだよ。」




「どこいくんだよ」



「別に。それより竜、お前なんも食べてないんだって?」


そういうとむくりと立ち上がってぎろりと睨んできた。



「っせーな。俺の勝手だろ?」



はぁ…



「なんでもいいけどさ。咲良ちゃんが悲しむようなことすんなよ…。」



「なんで咲良の名前でてくんだよ。アイツはもうここにはいねぇんだよ…もう関係ねぇんだよ!」




ぐしゃりと空き缶を潰してドアに向かって投げた。