女は隅に走っていってこちらを睨んでいる。
「あー…なんだろう…ほら…」
直己がなにか考えて始める。
そして───
「うーん…───あっ!これだ!!」
ごそごそっとポケットから出したもの…
「ほーら!君!おいでおいでー!」
直己の右手がなにやら動いている。
「なにこれ?」
「ん?ねこじゃらしだよ?
さっき買ったんだ。」
ねこじゃらし………?
俺ら猫飼ってねぇよ?
「つい買っちゃったんだ。」
そして直己は女に話かけた。
「ここの家のリーダーの竜って人が
君が倒れているのをみて、助けたんだよ。」
ほら!竜だよー!
とか言って俺を前に差し出す。

