【完】猫、拾いました。








side咲良





『終わった……はぁ……』






「「おつかれ(様です)、咲良(様)。」」







『ん。ありがと。あお、れーくん。』





そういうと、れーくんはあおを睨んで、あおはれーくんにニコリと笑った。






「俺の方が先に呼んだ。」


「っせぇな、近くにいた順だろ。そんくらいでいい気になるな。」


「は、負け犬は黙ってみてろ。」


「は?もういっぺん言って見ろ、くそ山。」





…………また仲良く話してる…







『あお?仲良く話してる時に悪いけど、これパパんとこまで…』





「は?咲良、こんなのと仲良くしてないから。はいよ、渡しに行ってくる。」





れーくんを思いっきり睨んでから部屋を出てった。






「……ちっ。くそ山。」




『れーくん、ごめんね。今日も…』





私、ずっと迷惑かけてる気がする。








竜んとこに拾われても…


ここに帰っても……





『私、れーくんいないと生きていけないよ。』




少し無理して笑う。






「…………無理して笑うんじゃねぇよ。」








ほらね。れーくんってば、お見通しなんだ。





『れーくん。ぎゅっ……ってして?』






れーくんは目を見開いたあと、いつもの優しい笑顔でぎゅってしてくれた。






「咲良には俺がついてるから。」





ありがと……れーくん……