私が言い終わるとれーくんはため息してからニカっと笑って言った。
「俺、ここに住む。」
「『え?』」
「ん?俺、ここに住む。だってこのまま咲良が傷ついてくのを黙って見てろと?」
『でも!れーくんの家…』
れーくんは大手会社社長の長男。
れーくんだって仕事がたくさんあるはず。
「いいんだよ!んなことより幼なじみの方が心配だっての!」
「俺が許さない。」
「青山には権限ねぇだろ」
れーくんは、フンって鼻鳴らして部屋のドアに向かう。
「もう親父には話通してあるから。あの人に話してくるわ。」
そう言って部屋から消えた。

