「別に。咲良の父親だとは限らない。急に現れてさ、あんたの方が誘拐犯なんじゃない?」 『真琴!!だめ!』 これ以上……言ったら…… 「ほう……で?君は咲良のなんなわけ?」 「俺は咲良の……」 ダメ。これ以上言うと… 『パパ。帰ろう。』 もう大切な人を失いたくない。 「咲良……お前…」 『真琴。ありがとう。さよなら。』 私は静かに腕をはなしてパパのとこに行く。 『れーくん……行こ?』 「あ……あぁ……」 こうして。 あっという間の天国は地獄に変わりました。