side咲良 『帰る………?』 そんな………嘘でしょ……… あんな地獄にまた…… 『ゃ……』 震えがさっきから止まらない。 「……さ、咲良ちゃん?」 震えに気づいたのか、直己さんが肩に手をおく。 『嫌っ!!!』 直己さんの手をパシッと振りほどく。 「え…?」 「うちの娘は男が苦手なんだ、許してくれ…」 「あ………はい…」 嫌…… どうしよう…… 帰りたくない…