「…………クリスマスか。」
ボソリと言ったのに直己にも聞こえた。
「あ、ほんとだね。帰りにケーキ買おうか。」
「お前さ……母親みたいだな。」
「えー……なんか俺喜んでいいの?」
なんだかんだで喜んでるくせに。
「はぁー。はやく咲良ちゃんでてこないかな…」
「あいつら遅くね?」
どんだけ中にいるんだよ……
「さっき悲鳴が聞こえた。」
「真琴!!いつの間にいたの!!」
ほら、と俺と直己にコーヒーを投げる。
「別に。いつからでもいいだろ。」
「はは、そうだね。」
こうして俺らは、誰かに見られてたとは気付かずに咲良たちを待ってた。

