【完】猫、拾いました。







「星太だったら即OKなのにな。」


 
ボソッと呟く。






「そういう気分じゃないから。他あたって。」







冷たく言い放つ。
そしてまた歩く。





「残念~。
ま、次当たろうー!」

「だねー!」




ほらな。結局誰でもいいんだ。  








やっぱり街は嫌い。













「………帰ろうかな…」





だるいし。



くるりと180度反対に向いて歩きだそうとした。








ドサッ………




「え?」






俺がなにかにつまずいて転んだとわかるのにしばらくかかった。