その日、僕は、休み時間突然、
こうまに呼ばれた。

「あのさ、話したいことあるから、
放課後、図書室にきて。」
「え?あ、うん、いいけど。」

こうまがあんなに真顔で呼び出すなんて、
なんか、こうまらしくないけれど、
放課後、僕は3階にある図書室にいった。

図書室の扉を開けると、
すぐそこにこうまが待っていた。

「あ、みこねこ。」
「約束通りきたけど、何の用?」
「話したいことがあるんだ。」
「話したいこと?」
「うん。僕・・・」

こうまは言いかけた。
言いかけた直後、こうまの目から
涙が出てきたんだ。
僕は何のことがわからず、
そのまま黙っていた。

「・・・て・・・」
「て?」
「転校するんだ・・・」
「え?」

嘘でしょ?
僕は頭がこんがらがった。
転校・・・する・・・?

それってこうまがこの学校から
いなくなるってことだよね。
そんなの嫌だよ。
もっと近づきたかった。
もっとこうまと仲良くなりたかった。

今、この気持ちを伝えたい。