それからあたしはなんとなく上の空だった。
汐里はああ言ってくれたけど、きっとあたしが浮かない顔をしていたからだろうし。
「…夏帆?」
渚がそう呼んでくれてるのにあたしはそのことばかり考えていて気付くことができなかった。
「夏帆!」
渚があたしの目の前で手をひらひらさせた。
「あ!…ごめん」
「何かあった?」
「ううん…別に」
「ほんとかなぁ」
(こんなこと渚に言えるわけないよーっ)
あたしは答えに迷っていた。
すると渚はあたしをぐっと抱き寄せた。
ドキンと心臓が音を立てる。
「渚…っ」
「なーにー?」
「誰かに見られたら…」
「誰も来ないって。俺は別に見られても構わないけど?」
「でも…」
「………」
その後あたしたちは黙ってしまった。
汐里はああ言ってくれたけど、きっとあたしが浮かない顔をしていたからだろうし。
「…夏帆?」
渚がそう呼んでくれてるのにあたしはそのことばかり考えていて気付くことができなかった。
「夏帆!」
渚があたしの目の前で手をひらひらさせた。
「あ!…ごめん」
「何かあった?」
「ううん…別に」
「ほんとかなぁ」
(こんなこと渚に言えるわけないよーっ)
あたしは答えに迷っていた。
すると渚はあたしをぐっと抱き寄せた。
ドキンと心臓が音を立てる。
「渚…っ」
「なーにー?」
「誰かに見られたら…」
「誰も来ないって。俺は別に見られても構わないけど?」
「でも…」
「………」
その後あたしたちは黙ってしまった。

