オレンジ



ぜーぜー、と荒い息を吐いた友達が。



「ほんとに、しょーへはばかだよ」


「うん。なにが」


「それは言えない。…でも一生かかるかな」



そんな友達の前頭部をつかんで、肩を組む。


頭をつかんで腕をぐりぐりとまわした。



「言 え!!」


「だから~」



友達は言葉をつむぎ始める。


考えている間がもどかしい。



「お前…

「しょーへくぅんっ!」



友達が言いかけたところで、ちょうどよく猫娘がつっこんできた。


猫娘が持っていたらしいノートの山が、俺たちにぶつかって崩れた。




「いた…」


「しょーへくんっ!どうして手伝ってくれないの。すっごく、重かったんだからぁ…っ」







もう答えの続きは聞けることはなく、学校が終わって1人で家に帰った。