未来は高校に入って初めてできた友達だった。



明るくて、人懐っこくて、天然で。




ふんふわして可愛い未来が好きで、いつも一緒にいた。



机が近かったことから、さっきの瑠樹や瑠樹の友達の旭(あさひ)とも仲良くなった。



自分の瑠樹への恋心に気づいたのは、夏が過ぎて秋になったころ。



バカでデリカシー無いくせに時々優しい、なんて…ほんとに反則だと思う。



でも、自分の気持ちと一緒に、私は未来の気持ちに気づいた。



それから瑠樹の気持ちも。





二人は両思いだった。



私がつけ入る隙なんてなかった。



未来に相談されて、私は自分の気持ちなんて言えるわけなくて、ーーー「告白してみたら?」そう言った。



そして二人は付き合った。



でも私はやっぱり瑠樹が好きで、でももう叶わないわけで。



二人が楽しそうに話しているのを黙って見ている、そんな毎日だ。