そうして体育祭が終わった。
体育祭が終了すると同時に雨が降り出していた。
けれど、私たちはそんなことも気にせずにみんなで抱き合ったりして喜びや悔しさを分かち合っていた。


ーその後、下校し18時から打ち上げが開始される。私はその幹事を務めていた。

『17時40分には着けばいっか。』
そんなような独り言が口からこぼれて、私は準備をし始めた。

自分の部屋にある緑の壁掛け時計は17時17分を示している。

着替えたり、メールしたりしているうちにいつの間にか10分もたっていた。
このとき、私は改めて時の流れの早さを思い知った。まるで時をかけているように、時間の流れは早かった。

ー今も、この後も。

自転車を全力で漕ぎ、たくさんの楽しみとちょっぴりの不安、胸が期待で溢れていた私。
少し時間がかかったからか、もう会場のお好み焼き屋さんには何人かのクラスメイトが集まっていた。少し焦った。
私はすぐに自転車を停め、何人かが集まっている方に走って向かった。

「あ、美海だ‼」
1人のストレートヘアの女の子が気付くと、他の何人かも私に気付いた。
何分くらいか駐車場の端で会話をしていると、お好み焼きのいい匂いが風に煽られ、漂ってきた。


ーそう、3組の愛、みたいに。