「いっけーいけいけいけいけ桃ブロ‼」
『いっけーいけいけいけいけ桃ブロ‼』
全力で声を出して応援をした。
優勝に向かって、みんなで全力を尽くした。
みんなで、ブロックの目標を達成させるために。
"桃魂 ポジティブ+ピンク=優勝"
この目標を達成させるために。

今日という日は長いようでとても短く、短いようでとても長かった。

ついに最後の3年生学年種目の背渡りが始まる寸前だった。
私たちは椅子の上に立ち、何列かになって肩を組んだり、手を繋いだりした。
「みんな応援頑張ろう‼」
1年3組の応援団長がみんなに声を掛ける。

ー1人ひとりの想いを持ちながら、その団長の言葉にみんなは答えた。

『バンッッ』
鈍いような響くようなピストルの力強い、けれどどこか優しいような音が私たちの耳に届いた。

団長が中心になり、みんなで校庭全体に響き渡るよう、大きな愛を込めて声を出した。

背渡りが終わり、3年生は泣いている人もいた。笑っている人もいた。人それぞれの表情があった。

3組の方へ目を向けると、笑顔で咲き誇っていた。
まるで太陽の光に顔を向け、咲き誇る向日葵のように。