“ 料理が出来なくて、掃除も洗濯も出来なくて……だから、部屋なんて、プリントや衣服だらけで……でも、仕事は出世頭で、責任の重さにたまに疲れてお酒を飲んで……。たまに我が儘で……。何より、僕の料理を喜んで食べてくれる……そんな女性が、一番素敵だと思います”



 これに、当てはまる女性なんて、どこを探したって、一人しかいない。



 僕は、どうして今の今まで気づかなかったんだろう。



 あんなに近くにいて、誰よりも僕を必要として、誰よりも僕を喜ばせる……。