山岡理恵さんに告白されて一週間。僕は昼休み、自販機前のベンチにて、彼女を待っている。



「宮本さん! 来てくれたんですね。ありがとうございます」



 僕の姿を見て小走りで近寄ってくる。それに応えて、僕も軽く頭を下げた。



 二人でしばらく無言が続いた後、僕から話を切り出した。



「返事、ですが……。ごめんなさい」



「…………はい」



 彼女は、泣いていなかった。