そんな彼女が今、僕の家で支度をしているのかと思うと不思議だ。



「あ、水島さん、終わりました?」



 先程よりも焦りのない彼女に声をかければ、すぐにこちらを向いてほっとしたように笑った。



「うん! えっとでも……あと何分余りある?」



「7分です」



「行け……るかも!」