「は、はい!」



「お風呂場の物は勝手に使って下さいね。あと、スーツはそこのハンガーにありますから」



 焦っている彼女は、僕の言うとおりに動いてくれた。



 スッピンの彼女が仕事に遅れまいと頑張る横で僕はコーヒーを飲む。



 彼女、水島優美さんとは同じ会社の同期。



 普段は優美姉さんなんて呼ばれている、頼れる存在。