「で、どうやって知り合ったんですかねー? 怜……いや、宮本君よ?」



 にやついた顔で僕を覗き込む男。



 この会社で僕のことを、怜と呼ぶのは一人しかいない。



 早川 貴也 ハヤカワ タカヤ



 僕の一つ上の先輩にあたる人。
 といっても、それは形ばかり。



「最近、僕がよくお持ち帰りをするという話をしたじゃないですか」



「…………多分、してた」



「先輩は聞いていないようでしたけど」



「……わり」