「ここどこ……?」



 僕の寝室から、目覚めたらしい彼女の声が聞こえる。



 彼女に「昨晩の記憶はないです」なんて言われたらどうしたものかと思いながら寝室のドアを開けた。



「おはようございます、水島さん」



「え……宮本……君?」



「僕ですが」



 あぁ、彼女は昨晩の記憶がないのかもしれない。



 面倒なことになった。