彼女の部屋につくと、やはり気になる散らかり具合。



「上がってー、汚いけど」



 汚いという自覚はあるのか。



 彼女は床に散らばった服や紙をよせて、僕が座れるようにしてくれた。



「汚いですよね、本当に」



「……何で宮本君に言われると傷つくんだろう。あ、お茶でいい?」



「はい」



 紙パックから注がれる冷たいお茶。コップはガラス製だったので、これは洗うようだ。