さかのぼること10年前の冬。


あゆ「ここはどこ?私は誰?」



あの日、私は雪の上で小さく体を震わせていた。

当時の私は、ここがどこだかもわからない。

そして自分もわからない。

記憶を失っていた。


私は歩き始める。

ふと前を見ると、人影が写し出されている。

そして彼はこういった。

「オマエノ…チヲ…ノマセロ!!」


足がすくんだ。

やだ、やだ、やだ。

来ないで、いやっっ!!

ザン、ズブッ、

首にはなんもなってない…?

うっすら目を開ける。


そこにたっていたのが"かなた"だった。