アカイ花†Vermilion Flower


「あらあらっ

 そんな狭い所で抱き合ってないで
 こっちにいらっしゃい

 アッちゃん、もちろん
 御飯食べて行くでしょう?」

「はい」

「何なら今日は泊まって行きなさいよ」

「いえっ・・・」


バタン・・・二階の部屋、ドアが閉まる音が家中に響く。


「レイ、起きたの?
 
 ・・・・・・
 あらっ、違うみたいね」

「ママ、レイ、帰ってるの?」

「ええ、あの子
 頭が痛いみたいなの
 
 生理痛でしょう」

「ママッ!」

「あらっ、やだ
 アッちゃんの前で
 レイに叱られるわね」


貴方が階段の下から二階を見上げる瞳は、とても心配してる。


「レイのやつ、大丈夫なのか?」

「うん、どうだろう
 私、様子見てくるね」