「びっくりしたねー」 洗濯物を取り出そうと立ち上がろうとした私の手を引き寄せ、私を抱きしめた貴方は言うの。 「ねえ もう一回、言わない?」 「言わない ・・・ 嘘」 私は、貴方の耳元で囁いてあげるの。 「愛してる」 「俺も 幸せになろうな」 「うん、なろう」 狭くて硬い椅子の上で抱きしめあう私達は、端から見ればどんだけ熱々カップルに見えたでしょう? さっきまで喧嘩していた二人が、仲直りしたように思えたかな。