アカイ花†Vermilion Flower


「あっ、そう言えば

 うちの学校、今日でしたね」


うちの学校・・・あの子、いずるさんの生徒なの?


『また、生徒に取られるんじゃないのか』

『男という生き物は、どうせなら
 若い方を好む』


いずるさん・・・彼女が腕に触れても嫌がらないんだね。

二人は、仲、いいんだ・・・


「後で、持って行きますね」

「いやっ・・・」

「じゃあね、先生」


こちら側へ歩いてくる彼女、咄嗟に真横を向いた私・・・

横顔ならきっと貴方に私だとバレてしまう、どうしよう。


「リコ、リコだろう
 
 どうして、ここに」


存在がいずるさんにバレてしまった私は、貴方の方を罰悪そうに見た。

そんな私の瞳に映る彼女は、とても可愛らしい人で、私の方を見て会釈をした後、にっこり微笑むその可憐な姿に、私は何とも言えない気持ちになった。

この気持ちは、嫉妬・・・